休暇

080623_kyuuka

20080623_有楽町スバル座にて

<あらすじ>
刑務官の平井は、職場で当たり障りのない付き合いを続け、40歳を越えた今も独身だった。ある日、姉の紹介でシングルマザーの美香と見合いをする。仲人に乗せられ、会ったその場で、二人の結婚は決まったような雰囲気に。しかし、平井は、この結婚にささやかな希望を持っていた。処刑の際、下に落ちて来た体を支える役をやれば、1週間の休暇が取れる。美香を新婚旅行に連れて行きたい平井は、「支え役」を自ら志願するのだった…。

<感想>
毎日新聞の映画評で知って興味を持った。たまたまタイミングがあったので有楽町のスバル座に足を運びました。やはり年配の方の鑑賞者がほとんどでした。

冒頭の大杉連の息子の話と新米の大塚くん(KY?)の挙動は微笑ましかったものの、それ以外は淡々としたタッチで刑務官の日常と死刑執行までが描かれます。

小林薫と西島秀俊の静的で自然な演技がその中ですごくひきたってました。

西島演じる死刑囚の犯した犯罪については、明確には表現されなかったが、
書類に強盗殺人と書いてあるのは読めました。
途中で西島くんのバックに唐突に老夫婦が表れますが、あれが被害者ということになるのかな…。それとも両親?そのへんはもう少し詳しく描いてくれてもいいのにと思いました。

途中、大杉連と大塚くんが死刑囚に気を使ったばかりに、死刑囚に刑の執行を悟られてしまうシーンがなにか皮肉で印象に残りました。

床が抜けるシーンは胸が締め付けられる思いで、見なきゃよかったとさえ思いました。
でも見終わった後は、なにか暖かいものが残ったような気がする不思議な映画でした。

最近は凶悪犯罪とみると、死刑にしてしまえ!という風潮になりつつあって、
自分もそういう流れにのってたのだが、少し考えさせられた。
しかし、こんなに礼節で穏やかな死刑囚なんているもんなんだろうか?それは疑問です。

他の人のレビューには、あんな思いまでして、ただ新婚旅行に早く行きたいがために支え役をするのは変だという意見もあったが、平井のキャラからすると、死に行くものに何かをしてあげたかった&自分だけ幸せになることへの罪悪感があったのだと思う。その方がストーリーの流れとして自然かと。

こちらの方の分析が鋭いです。
http://www.eigaseikatu.com/imp/20431/380645/

<関連サイト>
休暇オフィシャルサイト
スッキリ!! | 芸能デスクの映画ブログ|休暇
映画/大塚寧々「小林薫さんと結婚できて良かったです」刑務官の苦悩を描く『休暇』舞台挨拶 – cinemacafe.net
 

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Posted by ponnao