「毎日、同じことを繰り返す」職人は認めてもらえないのか記事抜き出し

2010年6月5日

“イチロー”を評価しない、会社の不条理:日経ビジネスオンライン
「毎日、同じことを繰り返す」職人は認めてもらえないのか?

興味深い文章だったので、特に気になったとこを抜き出しておきます。
例の孫さんのLIVEでも、ものづくり日本の将来への否定的な意見がありました。
小さい頃、大工さんとか職人さん(広義の意味で)とか研究者に憧れていたので、こういう記事ってすごく気になるっす(><)

工場の何もかもに好奇の目を向ける私に、「俺たちも金の卵って言われていたんだよ。あそこではんだ付けをしている若いのがいるでしょ? 見るだけでやつらが何年目かわかる。1人前になるには10年はかかる。新しい技術っていうのはね、頭だけで考えて、暖かい会議室で図面広げたって生まれやしない。何年も何年も身体を動かして同じことをやっているうちに生まれてくるんだ」と教えてくれた。

数年前、世界にワザを誇る日本の中小企業を取材して回ったことがあるが、世界で認められている“日本のワザ”は、いずれも小さな町工場にあった。何十年にもわたって作業着に身を包み、毎日同じ作業を繰り返す中で生まれていたのだ。ときには繰り返しの中で見つけた発見が“ワザ”につながることもあったし、ときには「こんなものが作りたい」と、毎日試行錯誤して、何十年もかかって生まれた“ワザ”もあった。

田中耕一さんといえば、「試薬の調合を間違えて新しい発見につながった」とし、棚ぼたノーベル賞などと失礼極まりなく揶揄するマスコミもあったが、それにひどく怒っていたのだ。田中さんは、「毎日毎日、同じことを繰り返し、同じものを見ていたから、間違って出てきたものが、単なる雑音なのか、それとも重要な意味をもつものなのか見極められた。もし、長年同じものを見続けたという繰り返しがなければ、そのままゴミ箱にいっていたと思う」と語っていた。ノーベル賞に値するような大発見も、毎日の繰り返しなくして生まれないのである。

本田宗一郎氏は、世界各地の工場を作業着で訪れ、食堂で冷め切った食事を出されると、「こんなメシを従業員に食わせて、いい仕事ができると思っているのか!」と料理長にカミナリを落としたりした。また、当時の工場で主流だった昼夜2交代制を、「昼間やって、翌週に真夜中に仕事して、身体を壊したらどうするんだ!」として、連続2交代制を初導入したことは広く知られている。また、鈴鹿製作所には、アラカシの樹が工場全体を囲い、小川が流れ、敷地内には社員食堂はもちろん、体育館・陸上競技場・フィットネスクラブ・プールと、様々な福利厚生施設が充実しているという。

 「環境が良くなかったら、働く意欲も落ちる。汚い工場からいい製品は生まれない」と、ものづくりの環境にこだわったのも、そこで働く人を“人”として尊重したからだろう。そのこだわりがあったからこそ、そこで働く人は繰り返し働き続け、世界のホンダの技術が生まれたのだ。

本田宗一郎氏は、「会社のためではなく、自分のために働け」と常々語っていたそうだ。

しかし小さい町工場だと確かに「職人」てイメージありますが、
派遣労働者だと、ひととこにずっといるわけでないし、イマイチ職人って感じはしないのですが、
そのへんの住み分けってどうなんだろう。

日記

Posted by ponnao