映画レビュー『悪人』
20110703_県民共済シネマホールにて
馬車道の県民共済シネマホールは、一昔前の映画を会員料金600円で見れます。
時間とか限られてるけど、きれいな建物で結構よかったですよ。
悪人は、本チャンでやってたときに、
映画友達でこの作品いいよ~と言ってた人が多かったので気になってました。
悪人妻夫木くん
悪人というタイトルなので、逆に悪人じゃないんだろうなと思う、うがった性格の私です。
悪人というよりかは、床上手!?という印象が激しく残りました(爆)
だって殺された役の満島ひかりちゃんも、アッチが上手いだけとうそぶいてたし、
深津さんも一回だけで、メロメロになってしまいますし(汗)
まぁそれはおいといて、いつもは明るい感じの妻夫木くんが、こういう偏狭な役をがんばってやっているのはすごく感じました。
賞獲ったの深津さんだけで、ちょっとかわいそうだよね。
余談:2chで山田孝之が演じるような役と書いてあって、あーなるほどと思いましたw
ストーリー
正直、期待し過ぎたせいか、ストーリー的にはおもしろみが少なかったです。ちょっと途中だれた。
八日目の蝉を見たときも思ったのですが、この手のやつは小説の方を先に読んだ方が理解度が高まってよいのかもしれない。
そうはいっても、ベテラン俳優他が演じる濃厚な人間ドラマは大変見応えがありました。
柄本さんが、娘の幻?を優しく撫でてるシーンと
樹木希林 と松尾スズキのインチキ漢方医者の下りが妙に印象に残りました。
松尾スズキ、エンドロール見るまで、気が付かなかったよw
満島ひかりちゃんのウザい女加減も逆に感心してしまいました。
ちょっとしか出てこないけど、岡田君の友達役の瑛太の弟クンも印象深い演出で、妙に心に残りました。
見終わってから映画のレビューも小説のレビューもがっつり見たのですが、
心酔してる人と、理解ができないって人の二手にすごく分かれてる。
それはなんかわかる気がする。やっぱり理解しがたい部分はあるのよね。
祐一の事件を知った時に、余貴美子演じる母親が
「祐一は泣いているあやまる私から金をせびる、そんな男によくも育ててくれた」と
樹木希林 演じる祖母を責めるシーンがあって、
ここだけ、今まで感じてた祐一像と違うな~とちょっと気になっていたのですが、
理由が、Amazonの小説のレビューのとこにわかりやすく書かれていたので、引用します。
自分を捨てた母親に対して、金をせびる祐一。
自分を捨てた母親が「負い目」を抱いている事を感じ取って、母親の負い目を軽減させる為に、本当は欲しくもないお金をわざわざ母親にせびるという行為をする祐一の気の使い方。
これで母親は「負い目」よりも、母親に祐一に対する幾ばくかの「嫌悪感」を持たせることによって、「負い目」を忘れさせてあげることができた。
これとか理解してないと、クライマックスのシーンがちょっとぼやけてしまう内容だと思います。
小説の方では、最後の光代の独白がミソみたいですね。
相棒シンパの私としては、例え善良な人であろうとも、一線を越えてしまったら罪は罪という意識が高いので(爆)
色々考えましたが、祐一には悪人ではなく、罪人という呼び名がふさわしいと思う(><)b
最後にこのレビュー、いろいろな人の色々な意見が知れてすごいおもしろかったです。
私も理解できてない部分があったので、読解の参考になりました。
★感想文を提出いたします。(別館 | 悪人
ディスカッション
コメント一覧
あのとき熱く語り合ってちょっと落ち込んでしまった(苦笑)作品をponちゃんもついに見たんですね。
私は人間は生まれたときはほんとは誰でも天使みたいな存在なのにその後に関わった人や体験から心が捻じ曲がって犯罪に走るのではと思っているんだけど・・・
でもたぶんそれだけじゃないのかな?あのときの討論した内容が今でもくすぶっています。とにかく人の中には善と悪があってちょっとしたきっかけさえあれば誰でも一線を越えてしまう可能性があると深く考えさせられました。また会うときにでにラストについてなど作品について語れたらいいです。
チェックしてくれてありがとです。
もしかしてトラウマ映画だったのかな(^^;すまんです。
色々考えさせられた作品ではありました。
祐一は、お母さんに捨てられたことで、あーいう無感動で非コミュな感じになってしまったと思うので、satoちゃんの言う事にも一理あると思います。
満島ひかりの方は、いい両親だったけど、甘やかされて育てられたことで、あーいうイヤな性格になってしまったのかもとも考えました。
ラストの部分私もモヤモヤしたので、今度会うときにでも、語れたら嬉しいです。