NHKの再生医療の衝撃を見て~救世主兄弟と清水玲子「輝夜姫」と

2011年8月18日

NHKスペシャル|人体“製造” ~再生医療の衝撃~

たまたま夜中にやってて見入ってしまいました。
遺伝子関係にちょっとばかし興味があります。

一番興味をひいたのは、やはり救世主兄弟

「救世主兄弟」は、米国を中心に既に200人以上生まれていますが、
体外受精で受精卵を複数作り、兄姉と遺伝子が適合するものだけを選び出し、
妊娠・出産するという方法です。

アメリカ・ニューヨーク州ロングアイランドのトレビング夫妻は長女がダイアモンド・
ブラックファン貧血という難病にかかり、長女の命を救うため、免疫が同じ子供を
もう一人作ればいいとの医師のアドバイスに従い、体外受精で妊娠に成功、姉の
命を救うために遺伝子を選ばれた弟が生まれました。

このように、一つの命を救うために遺伝子を選ばれて生まれた子供のことを救世主兄弟と
言いますが、イギリスでは、将来臓器移植のために救世主兄弟が作られたらどうするのか?
問題になったものの、救世主兄弟は血液の病気に限定するという条件付きで法律が制定
されました。

アメリカでは、救世主兄弟の法規制はなく、良心に従うだけですが、世界最多の103人の
救世主兄弟を作ったミシガン州デトロイトのマーク・ヒューズ医師は、救世主兄弟を作る
きっかけは病気を持つ親から懇願されたことで、その時は断ったものの、医療は母なる
自然に逆らうものと思い、考えを改めたとのことです。

救世主兄弟に対して、アメリカでは規制なし、イギリスではコンセンサスで規制していますが、
日本では会議あっても議論なしでオープンな議論がありません。

お互いがお互いのドナーになれるという点で難しい問題だと思います。
共有できるものだったらいいけど、もし共有できなかったら・・・。

で、これを見てたらすごく思い出した漫画がありました。
清水玲子の輝夜姫です。

これは、主人公とその仲間は、世界の要人の息子・娘のドナークローンとして初めから作られて、
ある一定の年齢まで孤島で育てられるのですが、ある日連れ去られて、移植手術によりその子たちは死んでしまいます。
しかし、移植された体をのっとって(といっても本人は無意識なんだけど)蘇ります。このへんはファンタジー。

これを考えると、後々実用化されたら、要人のドナーなど、お金儲けのために利用されてしまうのではという危惧があります。

エンジェル・ハートも移植ものですね。
もう32巻まで出てるんだね~

両方とも少しファンタジーな部分はありますが、実用化について熟考する手助けにはなるかもしれません。
話もおもしろいよ~。

4/13追加
再生医療について、こんな記事があがってました。
番組でも紹介されていた幹細胞を吹き付ける装置のようです。

インクジェットプリンタのように皮膚を「印刷」して火傷を治療する装置が実用化間近